チャリダー旅行記

日本最北端 〜北海道宗谷岬〜


1日目
茨城県つくば市(宿舎)
→福島県安達町(道の駅「安達」)
2003年08月25日(土)
走行距離190km
最高標高
朝3:25に起床。前夜寝つくのが遅くなり、ほとんど寝られなかった。出発前夜は早く寝なきゃって思いながら、えてしてこんなことが多い。パンなど軽く朝飯をとり、髪をパツキンに染め直す。そして4:30、日本最北端の地・北海道宗谷岬を目指して筑波大の宿舎を出発!

まだ暗く、東大通は道がよく見えなくてちょっと怖かった。トラックのヘッドライトが眩しいし、通過した後、やけに砂煙が激しいし。ペデに入って、やっと薄ら明るくなり始めペースアップ。早朝の筑波山を望む。こんな早朝だってのに、犬の散歩してる人が多かった。そしてみんな挨拶してくれる。ここは自転車トレーニングとして何度も通った道。岩瀬までは慣れてるので淡々と進む。
岩瀬駅の踏み切りを渡り、R50を渡ると未知のエリアへ。出発から2時間弱、ここで初めての休憩。自販機でジュースを買って飲む。地図で見た"大手坂"は予想通り、ちょっとした峠になっていた。そして栃木県へ。


<写真1>1日目のどこかテキトーなとこで撮った写真。小貝川だったか那賀川だったか。

益子地区。すげー濃霧だ&すげー田舎だ。駅前でT字路に突き当たるが、この駅を迂回して線路沿いにただら方面へ進む。途中の踏み切りでは電車通過待ちをする。
市貝地区。ここは小貝川の原流域。学校名も"小貝小学校"だし。それにしてもすげー田舎道。つくば以上だ。小さな峠を越えるとR294へ合流。そしてまた小さな峠。今日一日でいくつの小峠を越えるのだろうか?
烏山地区。右手に那珂川が見えている。その景色はきれいだ。小川町。那珂川はアユ釣りのポイントらしく、供釣り用の「おとりアユ」を売る店が多数見られる。道路の左手に大きくてボロい東屋でジュースを飲んだりして休憩。以前のチャリ旅行ではポカリなどのスポーツ飲料以外は一切飲まなかったが、今回は糖分の多そうなジュースを積極的に飲む。あとエネルギー補給用のゼリーも多数用意。今にして思うと以前はホント無知だった。。。

道の駅「伊王野」で休憩。外のベンチに座って軽くブランチを採っていると、初老の夫婦がソフトクリームを買ってきてくれて「どうぞ」と差し出してくれた。なんか物乞いな俺・・・。
さて、引き続きR294ひたすら北上。気付けばけっこうな山の中を走ってるし。よってup/downが多い。加えてオニヤンマが多い。田舎であることの証拠、なかなかイイ雰囲気だ。突如晴れ間が広がってきた。これは日焼けしそうだ。
緩やかではあるが、峠にさしかかった。ここは白河の関。道端に「一里塚古墳」があったが・・・これって誰の墓だっけ??栃木県と福島県の県境はやはり峠になっていた。

出発してからここまで、道路工事してるとこがやけに多い。片側通行になっている場所もあり、かなり待たされた。
白河市にに入るといきなり都会になる。昼飯は塩ラーメンを食べる。 白河駅前を通過して、R4に入る。那珂川が蛇行してるため、この先何度も何度も川を渡る。R249は歩道・路肩とも広くて快適に走れたのにR4は歩道が狭いのなんのって。まぁ古くから街道として存在していた道路はえてしてこんなトコが多いよね。
しばらく進むと道幅は広がり、半バイパス状態になり「ここチャリで走っていいのか?」と少し不安にさせられる。まぁ白バイが通ったときに注意されなかったからいいのか。
白河を過ぎた後は、爆発的に回転数UP!! 昼飯食べてエネルギーチャージされたからだろうか?up/downの多い道だが、何のその。上りに差し掛かったら即、低速ギアに変えて疲労を抑える。小さな峠はもはや恐るに足らず。以前だったら高速ギアのまま一気に上りきろうとしていたが・・・あの頃は無知だった。

郡山市。なんかR4が高いところばかり走っているな。都会振りやがって。しかもup/downの連続。
本宮町。進行方向左手に道の駅が。アレレ?もう今日の目的地の道の駅に着いたの?と一瞬思ったが。イヤ、違うな、まだ先のはず。道の駅の割には何も設備もなさそうだし。
その先、二本松までがなかなか遠く感じられた。一日が終わりに近付くとやはり足取りは遅くなり、1kmが非常に長く感じられるのだ。夕立が来たが、すぐに止んだ。このあたりは相当な田舎。まぁこういった風景を求めて旅してるんだけどさ。こういったところは民家も少なく、銭湯などは当然なし。寝床にするには向いていない。


<写真2>福島県の道の駅・安達。風呂浴びて少し早い夕飯を終えたとこ。

更に走ってやっとこさ一日目の宿・道の駅「安達」。って逆サイドじゃんか!ふざけやがって。かといって信号のないところでR4を横断するのは自殺行為。やむを得ず、数100m進んだところでR4をくぐる道を通って逆サイドへ渡り、そして道の駅まで引き返す。

道の駅・安達はかなりBIGでGOOD。長距離ドライバーが夜中にも立ち寄るんだろうな。ここなら安心して休めそうだ。幸運にも、風呂にはすぐにありつけた。山形屋という風呂屋兼食堂が端っこにあったのだ。しかし風呂とメシは抱き合わせ販売で1,150円取られた。風呂は空いていてほぼ貸切状態でよかったのだが、飯は・・・ちょっと・・・かなり相当イマイチかも。サービスで茄子の漬物出してくれたんだけど悲鳴が上がるほどしょっぱくて。塩分制限自主的解除した俺でさえ、食べるのを躊躇った。トラックの運ちゃん風の男性と食堂で一緒になり、飯食いながら少し話す。
その間に外では土砂降りの夕立が来ていて自転車に括り付けた荷物がびしょぬれになった。まぁココは24H解放の休憩所があるから今日は寝袋使わんでもいいか。

休憩ルームの隣にはサンクスも併設されており、言うことナシ。今日は16:30分で切り上げだったので、いつもよりちょい早め。まぁ出発が朝早かったからいいだろう。明日も大きな峠越えが2個と、長くなりそうだし。プロテインもしっかり飲んで(笑)早く寝ます。


2日目
安達町(道の駅「安達」)
→山形県寒河江市(道の駅「寒河江」)
2003年08月26日(日)
走行距離120km
最高標高795m(鳩峰峠)
道の駅の休憩室のベンチの上でヘンな体勢で寝たので全然熟睡できず、3:00に目が覚める。それからウトウトしながら4:30まで過ごし、併設されているコンビニで朝飯食って、5:00に出発。

とりあえず福島市までは順調に進む。長い上り坂を登り、R4にかかる橋を渡って左サイドへ移動。その先は長い下り坂、一気に下る!交差点を左折、少し行って右折、橋を渡る。福島駅周辺の市街地だが、まだ6:00前、人通りはほとんどない。駅前を通過。その先はというと、こんな都会の中にちょっとした小山があり、トンネルになっていた。ここを抜けるとまた田舎モードになってくる。

飯坂ICを過ぎ、R13へ・・・じゃない!俺が進むべきはR399だろ!R399へ入る交差点を通り過ぎてしまった模様。300mほどバックし、無事R339へ入る。フルーツラインと名のついた道を通り、突き当りのT字路を左折、鳩峰峠方向へ進む。と、ここで想定外の事態が。道路に設置された看板に・・・
「R399全面通行止 宮城、山形へは通り抜けられません」
・・・
・・
・・・・
・・・ウソ?最短ルートを選んであったのに。地図で他の道を探してみるが、今更ルート変更したら恐ろしく遠回りしなくてはならない。う〜ん、チャリなら工事してても通れるだろうか?車は無理でも人が通れる道、いや足場だけでもあればチャリを担いで通れるハズ。かまわん、鳩峰峠アタック開始!行くぜっ!!


・・・ってことで強行突破作戦に出る。小さなトンネルを抜け、温泉街を走る。突き当りT字路を左折、摺上川沿いの道を登り始める。最初っからキツイっす。確かに走ってる車は工事車両ばっかだな。川は連日の雨のためか濁り気味。川原にキャンプ場もあったが人気はなし。川にはすげー岩があってちょっとした見物だ。標識を見ていたら軽井沢という地名の場所もあった。
茂庭。道路右手に小学校があったが、典型的な田舎の学校といった雰囲気。中茂庭。お、ダムが見えてきた。あれが工事現場か。工事現場を避けるために、
「二井宿方面へ一旦右折して別ルートを走り、もう一度R399へ戻る」
ということも考えたが、この山道の中では少しの遠回りも避けたい。やはりそのまま直進することにする。なが〜い上り坂、登坂車線があることからなかなか傾斜はキツイのがわかる。登り切るともうダムの上、振り返るとかなりの高さまで登ってきていた。
そこからまた下りが始まり、今度はダムの底へ。道がだんだん狭くなってきて、ついに未舗装に。下りきったところで警備のおっちゃんが立っていた;
警備員:「ダメダメ、この先、山形へは行けないぞ。・・・あ、でもチャリなら・・・う〜ん、そういや少し前に山形のほうから抜けて来た人もいたからなぁ。」
よっしゃそれなら大丈夫。行くぜ!

このあたりから雨脚が強まってきた。迂回道路を走っていると、工事小屋があり、作業員たちが朝礼を行っていた。目の前を通過していく俺をジロジロと怪しい目で注目している。そりゃそうか、こんな雨の中こんな場所をチャリで走ってるなんて怪しさ144%だし。
その先、落石防止工事の現場を通過。うおっ、すげー高い崖に登って作業してる人がいるぜ。 このあたりは完全未舗装でぬかるみもあったため、チャリを押して歩く。 すれ違った優しそうなオッサンが声を掛けてきてくれた。
おっちゃん:「このまま行けば山を越えられるよ、大丈夫」
ふぅ、この言葉で一安心。少し進むとバリケードがあり、それを越えるとやっと舗装された道路に戻った。

人の気配ゼロの細くて暗い山道をダラダラと登っていく。 気付くとなんだかアブみたいな虫が数匹まとわり着いてきていた。最初は気にしていなかったが、そのうち数十匹にまで膨れ上がり、無視できない状況になってきた。なんだってんだよ、うぜーな。通行止めで長いこと人が通ってなかったから、人の血に飢えてたんだろうか(って蚊じゃあるまいし)。そしてついにチクリと一匹に刺される。逃げようにも上り坂でチャリではスピード出せないので、チャリを押して走って逃げる。日の当たるところにくると少し退散するようだが、また頭上が木に覆われるとたかってくる。この後、だいぶ長い間つきまとわれることとなった。
左手にはずっと川が走っており、かなり源流な雰囲気。川の周辺は崖になっており、巨岩・奇岩が多数見られて圧巻。
道を登っていくと一旦、宮城県に入り、再び福島県に戻る。
稲子の部落のT字路。数件の民家が見られたが・・・こんなとこで一体どうやって生活しているのだろうか? その後もひたすらダラダラ・クネクネと登り続ける。
Give Up!!ついに疲労が限界に達し、チャリを押して歩くことに。傾斜はかなりキツイ&まだまだアブがウザイ。 うぉ〜周囲が開けて高山っぽい雰囲気になってきたぜ。峠が近いな。高圧電線が何本も建てられており、ジジジジ・・・と音を発している。最後くらいはチャリ漕いで上ろうと、再度サドルに座る。やっとてっぺんが見えてきた。ラストのワインディングは立ち漕ぎオンリーで上り・・・やっとこ頂上、鳩峰峠だ。高けー&さみー。この先向かう山形方面が一望できる。


<写真1>ダム工事現場を過ぎてしばらく行ったとこ。小雨が降っており、精神的にキツイ。

<写真2>鳩峰峠、標高およそ800m。向こうに見えるのは山形県だ。

そして下り。うぉ〜もんのすんげぇ急勾配!ブレーキを掛けっぱなしにしないと走れんぜ。こっち側からだったら絶対登り切れなかっただろうな。 と、眼下から白い軽トラが走ってくるのが見えた。こんな急斜面をよく登ってきたもんだ。すれ違うときにお互い停車してあいさつ。 じーちゃんとばーちゃんが乗っていた。

爺:「福島へ抜けたいが、この先進めますかな?」
俺:「工事やってて車じゃ通れないですよ。途中バリケードしてあるし。」
爺:「あちゃ〜。あ、稲子の部落で曲がって宮城経由だったらどう?」
俺:「あーそれなら大丈夫です」

その後もジェットコースターのごとくワインディングコースを下り続ける。行け行け〜!! 高畠。中学校前を通過。ここまでくると標高もグッと下がって暑くなる。両サイドに田畑が広がる田舎道をノンビリ走る。右折してR13へ。この辺りから足取りが遅くなってしまう。 峠越えの疲労と暑さでへばりが限界に達し、赤湯辺りでついにダウンしてしまう。ジュースを飲みたいが葡萄屋ばかりで自販機が見当たらん・・・。 やっとこさジュースにありついて、何か公共の施設っぽい建物の陰に隠れて、1時間ほど仮眠。

その後は復活、長〜い上り坂もOK!坂を上ったところにあるSAVE ONで昼飯。さっきまでのヘバリがウソのように消え失せた。

そして川沿いの長〜〜〜い下り坂。 山形市街地を避けるため、左折して上山市方面へ進む。小さいup/downが続く。R458を山辺方面へ進む。・・・ってなんじゃこの上り坂は!?峠じゃん!道路わきはモロ普通の住宅街なのに・・・。そして下ると久保手地区。ここまで来たらまた田畑が広がり、ぐっと田舎になった。 え、なんか前方の道、また登ってるんですけど。峠っぽいんですけど。再度、登坂。下りはかなり急だった。やっぱ峠だよ、ココ。下りきって三叉路、う〜んどちへ・・・。 テキトーにに直進。あれ?どんどん道が細くなって・・・迷った。 どう見ても国道ではない田舎な路地に入り込んでしまったが、テキトーに進んだらR458へ復帰できた。
再度、山辺方面に進む。頼むから登りはナシだぜ。チャリ2台とすれ違ったから手で挨拶した・・・無視かよ。 交差点を過ぎたところから道が一気に狭くなる。またしてもどんどん道が細くなって・・・でも今度はOK。田舎な市街地を疾走、道がクランクみたいに曲がっている箇所もあった。 信号のない交差点&踏み切り。ここは直進。周囲は田んぼが広がっている。R112へ突き当たり、左手へ進む。

最上川の手前のパーキングエリア。自販機の傍らに座ってジュースを飲んでいると、50代と見られるおばちゃんが近付いてくる。そして菓子パンを差し出してくれた。話を聞いてみると、息子さんが以前にチャリダーやってたらしく、それで俺の姿が目にとまったとのこと。息子さんはチャリで沖縄まで行ったり、山中でパンクしてる別のチャリダーを助けてあげたり、浜松でダウンして病院に運び込まれたり(もしかして腸閉塞?) と波乱万丈だったらしい。

最上川に掛かる橋は左サイドは歩道なし、よって車道を走ることに。バカモンが。渡ってすぐに左折、寒河江の市街地へ。実は寒河江を訪れるのは15年ぶり、2回目。市民浴場へ向うため、大通りから左折して住宅の間を抜ける。小学生の一団とすれ違うときに「スゲー!」と声を掛けられる。
市民浴場は100円。熱過ぎて湯に浸かれないぜ。上がって、ロビーの椅子に座って涼んでいると、アレレ?さっき菓子パンくれたおばちゃんが風呂から出てきたゾ。向こうもこちらに気付く。そしてまた椅子に座って長々と話す。そして何と施しまでしてくれました(3000円)。昨日に続き、なんか物乞いな俺。 洗濯をするため、このおばちゃんにコインランドリーの場所を尋ねたら、それほど遠くないとこにあるから車で先導して案内してくれると。
そこからおばちゃんの車を追って自転車で全力疾走するハメに。さっき風呂で汗を洗い流したばかりだってのに・・・まさかこんな結果に・・・。 温泉から更に上り、山を下って左折して田んぼの中の農道を爆走。おばちゃんは俺に合わせてゆっくり走ってくれてるのだが、後ろから来る車にとってはエライ迷惑だ。 クラクション鳴らされまくり(笑)大通りに突き当たってすぐ右斜めに進む。更に右折して細い道を駆け抜け、川を渡り(オイオイ)その先は・・・記憶に残っていないほど、車に着いて行くのが必死だった。大通りに出て中学校のある交差点を左折、細いが車の多い通りを市街地に向って走る。っていうかまだ走るんすか?既に隣町まで来てしまったんちゃうか?? 大型ディスカウントショップの駐車場で停車。おばちゃんも記憶が曖昧だったらしく、ココで通行人にコインランドリーの場所を聞いてやっと判明。目的地に到着してお別れ。ありがとうございました、いやホントにホント。

- 寒河江爆走 完 -

さて、ランドリーで洗濯が終わるのを待つ間に、近くのSAVE ONで地図を購入。当初のルートから外れたため、この先の地図コピーは持ってないので。ランドリーに来たおば・・・メガネの似合うおねーちゃんに寒河江駅への道を尋ねて現在地を確認。SAVE ONのとこを左折して、工事中の道路を進み踏み切りをわたる。突き当りを左折、神社に突き当たって右折、2つ目の信号を左折して、それから・・・えっと・・・迷った。公園の前に出たので地図と照合するが意味不明。テキトーに走ってると消防署があったのでココぞとばかりに地図で確認してやっと判明。R112に出てやっと道の駅「寒河江」に到着。ローソンで夕飯買って道の駅のベンチで食べる。24Hルームはなかったので、左手にある資料館みたいなとこの入り口に寝袋を敷いて野宿。たまに駐車場に暴走族が入ってくるので、寝込みを襲われた場合の武器として、チャリの空気入れを手元に置いておく(笑)

夜中、清掃員が来たり警備員が突然入り口のドアを開けたりして何度も目が覚めてしまう。少し雨が降っていた模様。


3日目
寒河江市(道の駅「寒河江」)
→秋田県象潟町(道の駅「象潟」)
2003年08月27日(月)
走行距離150km
最高標高178m(猿羽根峠)
寝込みを襲われることもなく、朝目覚める。小雨が降っているがじきに止んだ。5:00過ぎに出発、おっといきなり左折ポイントを通り過ぎてしまった。ま、OKだ。途中、みちっぱた(っていうかどっかの会社の?)のゴミ箱に勝手にゴミを捨てる。左折して通りを外れると、お、雨が来たな。。。最上川の橋を渡る頃には早くも土砂降りに。そして雷も来た!一気に身体が冷えてくる。まだ開いていない「さくらんぼ直売所」の軒先で雨宿りする。その後も工藤医院やレストランの軒先でちょくちょく雨宿りしながら少しずつ前進。レストランのとこで合羽を持ってることを思い出し、着る。


<写真1>早朝、道の駅・寒河江を出発直後。この直後、大雨に襲われ挫折寸前に追い込まれる。

R287、すさまじい降りになってきた。山形空港近く、R13へ合流。通過する車の水しぶきが激しい。次の道の駅「むらやま」まで8km、朝飯も食べていないので身体が冷え、かなり辛くなってきた。一瞬「諦め」の感情が頭を過ぎる。道の駅まで行ったらチャリを送って電車で帰宅しようか、と。とにかく早いとこ道の駅まで行かなければ。前を見ずに無心でダッシュ。ひたすらダッシュ。そして道の駅「むらやま」へ逃げ込む。ソッコーで自販機に向い、ホットコーヒー&おにぎり&ポテトを買って身体を暖める。チャリダー旅行はいつも真夏に汗ダクで走っているので、温かい飲み物を買うのはホント稀有な例。


飯を摂ったことでだいぶ身体が温まった。小雨になってきたところで再度出発。雨ごときに負けてはいられない。頭の中でZONEの曲をかけて気合を入れる。その後、雨は止んだ。身体もすっかり温まってきたのでもう合羽は不要。よかったよかった。
気を取り直してR13をひたすら北上。またしてもup/downの連続。道路も歩道も狭く・段差が多く、走りづらい道が続く。

尾花沢バイパスのパーキングで小休止。左手には最上川が流れているが、連日の雨のためか濁流となっている。その先、山をつっきるトンネルのほうへ向っていくとおば・・・おねーちゃん警備員に激しく止められる。この先は自動車専用の高速道路だと。俺は迂回して峠を越えて行け、と。
仕方なく戻って進行方向右へ逸れ、R13一般道を進む。この先は猿羽根峠というちょっとした峠になっていたが、低速ギアを使い余裕で登りきる。峠のトンネルで今回初めてサイクルピアスを使用。トンネル抜けて少し先を左折、先ほど俺が侵入を試みた高速道路を跨ぎ、川を下る。その先はかな〜り田舎などうってことない部落といった感じだったのだが・・・福寿野という地区は予想外だった。一旦激しく登ったあと、下って町内へ降り、その後さらに急勾配の長い上り坂が。一気に上りきることができず、道路脇の鳥居の前で一回休憩を入れるほど。地図にはないが、「福寿野峠」と呼んでも過言ではないポイントだった。。。


<写真2>最上川、白糸の滝の前にて。雨降りが続いていたので川は濁流。

下ってR458へ出て右折。う〜ん、また上り坂だ。なにやら城跡みたいな山の左下を通過。そしてR47へぶつかり左折、最上川にかかる橋を渡る。うほ〜この川はスゴイな。先ほど見たのよりさらに激しい濁流が激しく蛇行してる。

最上川を右手にひたすら下る。道の駅「とざわ」はなんだか中国風の建物が立ち並ぶ。少し街っぽい(いちおう信号機とか温泉とかあったし)とこを通り抜け、その先は悪路。歩道が幅20cmしかなく(ウソ)トラックが爆音轟かせて俺の右肩の数cm先を通り抜けて行く。と、ツーリングのライダーが1人、追い抜き様に手を振ってくれた。落石防止のためのトンネルも多数。工事中の箇所も多いが、ありがたいことにちゃんとチャリも1台として認識してくれているようだ。車の列の最後尾について走っていくが、対向車線を待たせるのも悪いので久々に3×6速のMAXスピードで走り抜ける。右手にひたすら続いてる最上峡は圧巻。急流・最上川とその向こうに立ちはだかる険しい山並み。一段と濃い緑の合間に、ところどころ岩肌が見えている。

白糸の滝のパーキングエリアで休憩。さすがにここは観光バスが多い。写真を撮り、ホットドックとミックスソフトクリームを買って滝を見ながら食べる。長めの休憩。


<写真3>最上川を下る。だいぶ平野になってきた。

再出発、少し行ったとこの清川地区。交差点の道路下の小学校のプールでは子供たちが泳いでる。だ〜気持ち良さそうだ。その次の橋のとこで信号無視して道路横断して、橋を渡る。川向こうの道路のほうが間違いなく交通量が少なく走り易そうなので。見上げれば・・・すっごい青空に山の深い緑のコントラスト。いいね〜夏っぽいね〜。予想通り車はほとんど通らなく、気持ちよく走れる!マジ最高っす!俺がチャリダー旅行に求めているのはこれなんだよ。

R345へ。ここからひたすら直進。途中の売店前で自販機でジュース。この直線道路、長い・・・マジ長いっす!イナゴ多いし。左サイドの路肩に足場みたいなのが作られている箇所もあり、走るのにはラクチンだったのだが。さすがにこのすばらしい景色にも飽き気味。とはいえ、上小松地区は「これぞ日本の田舎」っていう感じのベストな雰囲気。自販機で休憩したときも周囲ではセミが鳴いてるし。


さらにひたすら直進。遊佐地区で左折、少し行って右折。田んぼが周囲に広がる直線道路、また長いし!おっと、また上り?これだけ田んぼが多いってことはかなり下ってきたはずだが。地図で現在地を確認、あぶにゃあ、あの坂道を登ってたら遠回り&無駄上りしてしまうとこだった。大通りを外れて右へ別れている道を吹浦方面へ進むのが正解。吹浦川を下る。この川、もう河口が近いな。昔ながらの住宅街を走り、自販機でQOOを飲んで休憩したりしながら進む。R7の下をくぐり、T字路へぶつかって右折。そして・・・


<写真4>日本海を見たのはこのときが生まれて初めて。

日本海だ!!

・・・でも港はキタナイな。ニゴイみたいなでかい魚が群れていて気持ち悪いし。その先は日本海を左手にR7を北上。雰囲気は伊豆に近いのかな。老人ホームのバスみたいなのが俺を追い抜いて行くときに、乗っていた介護のねーちゃんが手を振ってくれた。日本海は風がキツイ。ついでにup/downもキツイ。地図では三崎峠というのが載っていたが、それ以外にももっとキツイとこも多々。小砂川海岸のとこは交通量の多い国道からそれて海沿いの旧道を選んだのだが、失敗。一旦海辺まで下って、国道と合流するときに激しい上り坂となっていた。しかしこの日のラストは超スピードアップ!・・・と思って調子に乗ってたらまた上り坂が来てBreak!

今日も一日長かったが、やっと象潟の町内へ。銀行で金を下ろす。そして道の駅「象潟」へ到着。ここはでかい宿泊施設まであるので野宿には最適。まずは4Fの風呂へ。湯船から日本海を一望できる最高のロケーションだ。ナトリウム温泉は黄色&塩っぱい&ヌルヌル。夕飯は駐車場の脇にあるラーメン屋でラーメン&ライス&クリームソーダ。店主のおっちゃんは相当な話好き。最近見た旅行者の話をしてくれた。熊本から3ヶ月かけて歩いてきたというドアホや、鹿児島からチャリで来た女の子、等々。更にはホームレス風のわけ分らんチャリダーじーさんに遭遇。
謎の爺さん:「群馬からチャリで来た。じーさんのじーさんのルーツが秋田辺りにあるらしく、それを探しに来た」
と言っていたけど、はたして・・・アタマは大丈夫なのか?

日本海に沈む夕日を拝もうかと思ったが、薄く雲がかかってしまいイマイチ。24H休憩ルームがあるので、そこの座敷に寝袋敷いて寝る。長距離トラックの運ちゃんと思しきおっさんもとなりに横になったのだが、ベラベラと語るもんで寝られん!最後は寝たふりして無視。でも柿の種くれたから許してあげよう。


<写真5>道の駅・象潟。日本海に沈む夕日を望む。一日の疲れが癒される。


4日目
象潟町(道の駅「象潟」)
→秋田県琴丘町(道の駅「琴丘」)
2003年08月28日(火)
走行距離97.5km
最高標高

<写真1>遥か遠くに鳥海山を望む。

5:00起床、秋田方面へ向け、左に海を見ながらR7を北上する。金浦のサンクスで朝飯を取る。おにぎりとか買うがのどを通らないので残りは捨ててしまった。

海沿いとはいえやはりup/downは多い。「仁賀保高原」などと名前がついている場所もあるくらいだし。右手には鳥海山が見えるが、迫力はイマイチ。
左サイドに歩道がない箇所も多く、更に交通量が多いため走りづらい。右サイドに歩道がある場所では右を走るようにする。 疲れは大したことないが、ケツの痛みがピークに達していたため、ずっと立ち漕ぎするハメに。 出発したばかりなのに、路肩の駐車スペースなどで頻繁に休憩をとるようにもなってきた。
松ヶ崎では一旦R7から左へ逸れR341へ降りる。そしてすぐにR7へ復帰。 道の駅「岩城」の前を通過。なんか海の上に突き出した桟橋の上に道の駅があるといった感じ。面倒なので立ち寄らなかった。



<写真2>秋田市に近づく。洋上に風力発電の巨大な風車が。

秋田市に近付くとup/downが激しさを増す。左手、海側の景色は殺風景。海沿いの松の木は立ち枯れており、どんよりとした光が差す海とあいまって まるで地獄のよう。 やっとR7の分岐点に差し掛かった。大森山を避けるため、左ルートを選ぶ。が、こっちも鬼の急勾配だった! 住宅街の峠道を越え、少し下ると県道65。左折してR7へ復帰。立体交差を登る。 ありゃりゃ?誤ってバイパスに入っちまったぞ?でも広い歩道があって走るにはベストコンディション。結果オーライ。 雄物川を渡る。発電用のデカイ風車が見える。すぐ近くでみると恐ろしい。
「ネジが外れてアレが竹とんぼみたいに回転しながら飛んできたらこえぇだろうな」
などと余計な想像してみる。 バイパスはトンネル内も広くて明るくてきれい。バイパスは旧雄物川に突き当たって右へ大きくカーブ、そして大きな交差点を左折。秋田市街地へ入る。


う〜ん、歩道が最悪。線路が真横を走っており柵がない場所もあって怖い。 しばらく走ると「秋田フェリー」の案内標識が。苫小牧行きのフェリーが出てるのだ。一瞬、これに乗ってショートカットしてしまおうかという考えが頭をよぎった。疲労がピークに達しつつある。・・・イヤ、ダメだ。自走で青森まで行かなければ。

ホットスパーで昼飯。その後、雨が降り出す。交差点脇の木下のベンチでカッパを取り出して着る。R7が大きく右にカーブするところはショートカットするために 左に逸れ県道に入り、大久保駅方面へ向う。周囲は田んぼや工場が広がる。そして田舎な雰囲気の市街地に入ってきた。 ダメだ、眠気が襲ってきた。駅の入り口、屋根の下にあるベンチに座り込み、15分だけ仮眠を取る。 僅かな時間だがリフレッシュ、再度GO!しばらく走るとR7へ合流。

雨は激しさを増す。 左サイドは歩道がないため、途中からずっと右側の歩道を走ることになった。 身体の疲れはもちろん、雨により精神的にもキツくなってきた。今日の目的地、道の駅「鷹の巣」まではとても行けそうにない。 最寄の道の駅「琴丘」まで行ったら今日は終了にしよう。 前方に標識が見え始めた。道の駅が近いのか?と期待したが、書いてある文字は「八郎潟」だった。 このあたりは左手に八郎潟干拓地が見えるはずなのだが、そんなもん見学している余裕は全くない。 三倉鼻の峠で左手の眺望が開けたとき、モヤの向こうにうっすらと八郎潟の水路が見えただけだった。

雨はいよいよ土砂降りになってきた。 右サイドの歩道はぬかるみや工事の鉄板が多く、転倒を恐れてスピードを出すことができない。雨粒が痛く目を開けていられない。トラックに水をぶっ掛けられる。限界だ。早く道の駅に着かなければ。標識「道の駅・琴丘 2km」。あと少しの辛抱だ。 再び標識が見えてきた。やった、着いた・・・が、書かれている文字は「道の駅・琴丘 1km」。くっ、いつもなら2kmなんて瞬殺なのに、果てしなく長く感じられる。もう一度標識。今度こそ!

14:00、着いた・・・
・・・・
・・
とりあえず屋根のある通路の下に避難。しばらくは全身から滴る水を呆然と眺めて立ち尽くしていた。もうやめて帰ろうか?そのとき音楽が聞こえてきた。

♪ヘェラァ〜イ テェエルラァ〜イ 旅は〜まだ〜終わら〜ない〜〜

・・・そうだ、まだこんなとこで終わるわけにはいかない。北海道まで走らなければ。今日は早めに休んで明日遅れを取り戻せばいいだけだ。幸い24H開いている休憩ルームがあったのでそこに陣取り、トイレのでかい洗面台で泥んこになった身体を洗い流し、着替える。食堂でエビフライカレーを食べ、休憩ルームで休む。それにしてもこの休憩ルーム、冷房効き過ぎちゃうか?? 情報端末があったので明日の天気を調べる。明日も降水確率80%だが、なんとか曇りってとこか。 寝袋に入って早くも寝入る。夕方目が覚めると雨が止んでいたが、その後叩きつけるような降りになった。まるで台風。 やはり今日はここでストップして正解だった。

20:30、一人のチャリダーが休憩ルームに転がり込んできた。この暴風雨の中、こんな時間まで走っていたとは敬服する。 今日1日で160km走ったそうだ。彼は福岡の大学生だった。青森まで自転車かついで電車で来て、北海道を自転車で一周、 そして福岡まで自走で帰るというコースらしい。途中で筑波大の体専卒業生チャリダーにも遭遇したと。 彼は会話の合間合間に

「この天気、ありえねーよ!」

を連発していた。その気持ち、よく分かる。


5日目
琴丘町(道の駅「琴丘」)
→青森県青森市(青森港フェリーターミナル)
2003年08月29日(水))
走行距離160km
最高標高258m(矢立峠)
5:30頃起き。昨日の遅れをとりもどさねば・・・。福岡のチャリダーに別れを告げて出発。朝飯はカロリーメイト&ウィダーインゼリー&QOO。

R7を北上し、途中で広域農道へ。R7が大きく北西へ回っているので、農道でショートカットするって寸法。森岳(もりたけ!)駅近くを通過。杉林が綺麗な走りやすい道路。車少ないしね。でも上りはかなり急だ。長い下り坂を下りきってR7へ復帰。かなりショートカットできた。
R7は予想通り歩道なし&交通量多い&上り坂という悪条件。二ツ井に入ると雨が降ってきたのでカッパを着る。途中、交通量の多いR7を避けるため、左に折れて線路を渡り農道へ。・・・う、行き止まり?R7へ引き返すが、やはり走り辛すぎる。ダメだ、やっぱ農道を走ろう。地図との照合がうまくできなかったが、まぁ線路沿いに行けば間違いないし。とりあえず道なりに走っていたら、やっと地図通りの道になってきた。R7の下を走る県道を進む。が、あのままR7を走ってバイパスに乗ったほうがラクだったかも。 県道は狭いし。米代川に架かる橋を渡る。この川は相当深そうだった。
R7のバイパスに上る。すぐにトンネルがあり、抜けると道の駅「ふたつい」。ここのサンクスでちゃんとした朝飯。道の駅の売店はまだ閉まっていた。再び出発、雨は止んで晴れ間が見え始めた。ヨカッタ。
次第に山の中に入ってup/downが繰り返されるようになる。休憩を入れながら進む。 道の駅「鷹巣」。道路の右サイドだったが、横断して少しだけ休憩。ちなみに本来の予定では昨日中にここまで来る予定だったのだが、やはりあの豪雨の中ではキツかったかも。

再びGO!地図に「長坂」という地名があったが、本当に長坂だった。何度か小さな川を渡ったが、どれもキレイな水が流れていた。それもそのはず、進行方向左手に臨む山並みはかの世界遺産「白神山地」なのだ。キレイで当然。
田代町。アメ横みたいなアーチがある商店街の入り口を通過。大館に近付くに従って、ようやく山道が終わって街っぽくなってきた。連日の雨のため、歩道にはドロの水溜りが多く、ブレーキに注意が必要だった。
市街地に出る。市立病院の前の歩道を走ってると前から来たばーちゃんの日傘に接触。最近、わざと避けない歩行者が多いように感じるのは俺だけか?自転車と歩行者の接触事故が急増してると言われてるが、当然だ。 一旦R7を外れて県道2号へ入り、ジャスコまで行く。ここで右折してR7へ復帰。泥水被りながら走ったのでチェーンについた砂がジャリジャリ言い出したので、スパーに寄って水を買って洗い流す。
ここから矢立峠へ向けて出発。緩やかなup/downが繰り返される。道路脇には湿原もあり。道路に沿って線路がずっと併走している。最初は路肩が狭い&交通量多しで危険な箇所が多かったが、そのうち路肩がグッと広くなってGOOD。この頃にはすっかり晴れてきて、空と杉林のコントラストがキレイだ。 ここでも工事中が多く、片側通行になってる箇所も。長走、じんば駅前で最後の休憩。すぐ先には急な上り坂が見えているし。右へカーブ、左へカーブ、青い橋を渡る。道の駅「やたて峠」2kmの標識。それほど苦ではなさそうだ。しばらく走ってあっさり峠に到着!

道の駅は大したことなかったのですぐに出発。と、「青森県」の標識が。やっとここまで来たか。 この先は・・・超下り!超スピード!路側帯がかなり広いので車が後ろから来ても問題なし。 だいぶ下ってきた。気温も明らかに上昇。すぐに街っぽくなり、道の駅「碇ヶ関」へ到着。ここで昼飯に「白醤油ラーメン」を食べる。なかなかGOOD!


<写真1>道の駅「碇ヶ関」にて。通りすがりのじーさんにカメラ頼んだが、見事にブレまくり。

<写真2>津軽平野まで下ってきた。遠く、岩木山を望む。

川沿いにずっとゆるやかな下り坂が続き、ラクチン。錆石で右折して県道13号へ。R7がカーブしてるところをショートカット。かなり道が狭く、田舎な雰囲気。商店前の自販機でQOOを飲んでるとヘンな音鳴らして走ってる車が通ってうるせーし。新道に出て右折。路側帯がバカみたいに広すぎてGOOD&爆走!・・・と、張り切り過ぎて左膝に痛みが出始めた。せっかく直りかけていたのに。黒石市、R102を横切る。さすがに両足とも疲れてきた。が、本州もあと一息だ。R7へ合流、浪岡IC方面へ進む。

そして鶴ヶ坂、予想を裏切らずすげー急勾配だった。登り始めてすぐ、左手に小学校が。「パン!」「キャーキャー」という声が聞こえるが・・・水泳大会でもやってんのかな? ここはかなりの勾配、ラストにこんな難所が待っていたとは。2回ほど上りがあって、やっと下りに入った。こりゃ十分「峠越え」と言えるレベルだった。下っても下ってもまだ海が見えてこない。青森市に入った。「市街地まで9km」の標識。まだ海が見えん。


<写真3>青森港到着。が、既にフェリーは出発していた。間に合わなかったか。。。

やっと山が切れて海が見えたのはもうフェリー埠頭の1.4km手前。R7からの入り口付近は5年前より明らかに賑やかになっていた。そして橋を2つ渡り、到着!やっと本州が終わった、っていうかやっとこれからがスタートだ。室蘭行きのフェリーは13:30の1便のみ。間に合わなかったか。明日のこの時間まで足止めだ。十分に休んで体力を回復させよう。

掃除のおばちゃんに風呂屋「コロナ」の場所を聞いて行ってみる。ゲーセンやパチンコ屋と併設していながら天然風呂とは恐れ入った。レモンの香りの風呂や露天風呂もあり、かなりの長湯。水風呂で冷ましては暖かい風呂に入り・・・をひたすら繰り返す。檜風呂は微妙にしょっぱかった。
夕飯は近くのマックへ。不健康だって?だって他は焼肉屋ばっかりだし、コンビニも見当たらないし。スーパーMEGAで夜食や翌日の飯を買出しして、フェリーターミナルに戻る。ベンチ裏のスペースに陣取って、寝袋に入って休む。


6日目
青森港フェリーターミナル
→北海道苫小牧市の某セブンイレブン
2003年08月30日(木)
走行距離70km
最高標高
フェリーターミナルではイマイチよく寝られなかった。4:30頃に起きて24Hのラーメン屋で味噌ラーメンを食べる。なかなか不味かっ不思議な味だった。こんな時間だが、長距離トラックの運ちゃんらしき人が何人かいた。そしてまた寝袋に入る。朝8:00頃になると、警備員が来て、

警備員:「ここは通路ですから」

と立ち退きを命じられたので、寝袋を畳んでベンチに座る。その後、12:00の受付開始まで、ジュース飲んだりマップ見たり海を眺めたりしてターミナル内でダラダラと過ごした。そしてやっと受付。12:30頃、3番ゲートへ。歩きの人が入っていったので自分も自転車引いて入っていく。


<写真1>同じ船に乗る旅人のおっちゃんにカメラ頼んだが、頼んでもないのに勝手に2枚撮って貴重なフィルムを無駄遣いされてしまう。

<写真2>甲板にて。本州を離れ、目的地・北海道へ。

ハイシーズンは終わっており、船内はガラ空き。ワンルームに数人しかおらず、全員4隅に散って陣取っている。前回お盆に来たときとは比較にならん。 出航してしばらくは甲板に出て写真を撮り、その後戻って寝る。が、寒い!冷房効き過ぎだっちゅーの!すぐに起きて毛布を借りにカウンターへ行ったらすでに閉店後だった・・・。んなアホな。しかたなくカップラーメンを販売機で買い、展望ルームの日が当たるとこで食べて身体を温め、その後ロビーのソファで寝ようと試みる。が、体勢が悪く、寝入ることができない。しかたなく座敷に戻り、タオルとTシャツをありったけ身体にかけて横になる。なんとか寝入ることができた。

気づくと外は夜、室蘭の街明かりが目の前に見え始めていた。白鳥大橋の下をくぐる。下船する際は、「排気ガスがすごいですからしばらく下へ降りないで下さい」と一旦停められるが、OKが出たのでカーデッキへ降り荷物を括り付けたりと準備をする。自転車が俺一人だったので船員が気を使って「最初に出ちゃってください」と前へ誘導してくれた。艀が下りる。
Yeah!一番乗り!!


室蘭のフェリーターミナルも久々だ。今日の遅れを取り戻すために、少しでも距離を伸ばしておこう。どうせ室蘭〜苫小牧は一度走った道だから夜で景色が見られなくてもかまわないし。おにぎりで軽く腹ごしらえして、メガネOK、点滅ライトOK、サイクルピアスOK、20:30出発。

室蘭から見て苫小牧は海を背に右方向、なので港を出て右へ進むように思われるが、実は左が正解。室蘭の港は半島の裏側にあるからね。高架道路に乗る。う〜んどう見ても自動車専用道路だよなぁ、まぁいいか。トンネルを抜けるとやっと右手に海が見えてきた。 あとは苫小牧までおよそ60km、海を右手にひたすら直進。
やはり路側帯・歩道とも広すぎるくらい広くて夜でも走りやすい。Night Ridingも新鮮でいいかも。点滅ライトは効果バツグンの模様、後方から来る車がかなり遠くから俺に気付いているのがよく分る。
以前見た光景で覚えていたのは長い上り坂、石造広場、24H銭湯くらいかな。苫小牧市街地の直前では星がたくさん見えた。 眠気が襲ってきたので24H銭湯で休んでしまおうかと何度も悩んだが、奮起して先へ進む。行けるとこまで行っておきたい。 駅前の自販機でジュース買って小休止。 市街地に入ってセブンイレブンで夜食。ちょうど日が変わる0:00。

そのまま7日目に突入。


7日目
苫小牧市
→旭川市(道の駅「あさひかわ」)
2003年08月31日(金)
走行距離190km
最高標高
人生最後の夏休みの、最後の日。こんなふうに迎えることになるとは夢にも思わなかった。

セブンイレブンを出発、苫小牧の市街地に入った頃から急激に睡魔が襲ってきた。早く休めるとこまで進んで休もう。ルートは千歳方面へ。R36を進む。左折して線路を跨ぎ、すぐ右折。いや〜歩道がだだっ広いっていいね〜。所々コンビにもあるから補給にも困らないし、怖くないし。この分なら千歳まで余裕っぽいね。
次第に暗くなる。灯りがなくなってきたが、快調!少し寒気も来たから、サッサと進んでしまおう。道の駅「三笠」あたりがいいかな。ジャンジャン進んで・・・あれ?行き止まりだ?頭上には高速が走っているが、地図と照合してもなんかよくわからんし。そういえば途中からR36の標識をみなくなっていたな。いったいどこで道間違えたんだろ?周囲には民家もなく、通る車もいない。要するに・・・迷った
真っ暗闇で道に迷う恐怖+寒さ。高速に入らないように右手に道を進んで行くと、また行き止まりに。いったいどうすれば・・・。と、少し離れたところに信号機が見えた。そして道路標識っぽいものも見える。あそこまで行けば現在地を把握できるだろう。この辺りは区画整理が進められている住宅街のようだ。テキトーに進んで信号機のある道路まで出てみると、それがR36だった。ふぅ、一安心。見えていた信号機の交差点を渡るとき、黄色いインテRがクラクションを鳴らしたが・・・俺への応援の合図だったのだろうか? その後はまた順調に進む。が、歩道が右サイドだけになったり、広かった歩道が次第に狭くなったりと、なかなか苦しい。日中ならともかく、今は暗闇・寒さ・眠気のトリプルパンチだかんね。

千歳空港まで約20km、だんだん周囲からは灯りがなくなり・・・ついに真っ暗になった!さすがに怖い。明るければ原野の広がる綺麗な風景なんだろうけどさ。小さな川をときどき渡るが、川の名前がカタカナだったりして北海道っぽくなってきた。 バス停の自販機の前で休憩。ここでもホットコーヒーを飲みました。それだけ寒かった。その辺りから鹿など何か動物でも飛び出してこないかと、ちょっと期待してみたりも。
さて、マジ寒くなってきた&眠気もますます強まってきた。空港まで20kmが長い!いつまでたっても千歳の街灯りが見えてこない。ホント長い。道路脇にずっとフェンスが続いている。その向こうにたくさんの灯りが。やっと新千歳空港だ。屋内歩道橋のようなものがあったので、その中で休んでしまおうかとも思ったが、せめて千歳駅までと最後の粘り。更に走る。が、限界が近いな。
久々に信号機が見えてきた。やっとこ市街地に入るようだ。いきなり建物が増えて、まもなく千歳駅前に到着。駅前のちょっとした公園には交番あり、サンクス(スパーだったかな?)もあり。ただ駅前はけっこう若者等がたむろしてるので野宿は無理だな。コンビニでメシを買う(ホットレモンティーと・・・あと何買ったか覚えてない)。ちょっとだけ戻り、左折、R337へ。次に野宿できそうな場所があったら問答無用でそこで寝てしまおう。眠気が限界に達している。ほんの少し走ると、右手に「サーモンパーク」というパーキングエリアが。ここしかない。 広い駐車場があり、売店は当然全て閉まっている。屋根のある建物はトイレのみ。キレイだがさすがにその中で寝るのはいやだったので、売店の軒先、風が当たらない場所を探して寝袋を敷く。入ってすぐに寝入る。朝4:00頃であった。


<写真1>深夜1:00〜2:00頃だったかな。苫小牧→千歳へ向う途中だ。

<写真2>サーモンパークを出発後。少し北海道っぽくなってきた。

気付くと既に明るくなり始めていた。時刻は7:00前、まだ3時間しか休んでないが、もう行かないと。朝のJOGや犬の散歩をしてる人も増えてきたし、いつまでも寝てるのも恥ずかしい。寝入るときは暗くて気付かなかったが、思い切り道っ端で寝てるし。
カロリーメイト&ウィダーインゼリーを食べて出発。景色はだんだんと北海道っぽくなってきたぜ!道のすぐ横に牛のいる牧場があったり。道はまーっすぐ、うねうねとうねってるのが先のほうまで良く見える。道の駅「マオイの丘」には立ち寄らず素通り。


<写真3>道がうねってるのがわかる。車が来ないので中央線の上を堂々と走れる。

ショートカットするため、左折する国道からはずれ、直進、車が全っ然通らないし、遥か先まで見渡せるし、ラクチン!「ハイジ牧場」の前を通過。左折して長沼町内を通過、右折して県道45号へ。長い直線道路が続く。・・・マジ長いんですけど。右サイドの自販機でジュース買うときにに吠えられまくられる。左手に小学校を見ながら直線の下り坂を下る。その先の信号のある交差点で県道45号を外れ、直進。名も無き道を栗丘方面へ進む。夕張川を渡ってぐるっと左に回って下ると、R234へ合流。道路わきにはなんか用水路みたいな川が流れてた。


ちょっと行ったとこで右サイドのコンビニへ立ち寄る。
店長のおっちゃん:「今頃来るのは少し遅すぎだなぁ。もう寒くなるぞ。風邪引かないように」

岩見沢IC通過。右折してR12へ。ここでも歩道の工事が多いし。道の駅「三笠」、溜まっていたゴミを捨てたいがゴミ箱ないし。なんか子供連れが多いな。
R12のこの区間は日本一長い直線道路。直線部分は29.1km。もちろんup/downはあるが。
美唄市街地。北洋銀行で金を下ろしておく。ん?道路が曲がってるんじゃ・・・?いや、工事で一時的に車線を変更してるだけだ、セーフ!


道の駅「ハウスヤビル奈井江」ログハウス風の建物だった。ハウスヤビルというのは北欧のどっかの国の都市の名前で、奈井江とは姉妹都市。測量の碑の前で写真撮影。車ドライブ中の若造3人と少し話す。
その先は砂川、滝川と進む。滝川までが長ぇぇ!マジ長すぎ!この辺りは市街地を走るところがおおい。なんか町工場みたいなとこの自販機でジュース飲んで休んでると、おとなしい2匹の白い犬が。立ち去るときになって吠え掛かってきた。・・・餌を期待してて貰えなかったから怒ったのだろうか?
やっと左折して滝川市街地へ入る。国道を一旦外れてショートカットするコース。市街地にもキツイ上り坂が。少し走るとR12へ復帰。道の駅「滝川」は右サイドだったのでパス。その後、R12は右へ折れ、深川方面へ向う。やっとこさ、日本一の直線道路の終点だ。

石狩川に架かる橋が見えるパーキングエリア、一つしかない入り口を通り過ぎてしまったため、土手みたいな芝生を突っ切って入る。ここで濃厚ソフトクリームを食べる。
ここから先、周囲に建物はなくなりup/downの繰り返しとなる。歩道が右サイドにしかないが、めちゃ広いのでGOOD!天気も良く、緑が眩しいぜ。長い坂道を下ると大きめの交差点に出る。その後は更に山の中に入り込み、up/downが激しくなる。道路脇に水が沸いてる場所があり、何人か車を止めて水を汲んだり、その場で飲んだりしていた。up/downは更に続く。神居古譚小中学校前。自販機で休憩。こんなとこにも学校があるのか・・・。そのすぐ先のトンネルは自動車専用。歩行者・自転車は左折して川沿いの道を走らされる。アメリカンバイクの集団がその迂回路へ左折して入って行くのが見える。ここが「神居古譚」、何やら遺跡があるらしい。見て行きたいのは山々だが急ぎ&疲れがあるのでパス。


<写真3>神居古潭。つり橋の先に何かあるみたいだったけど、疲れてるし時間もないのでパス。

<写真4>石狩川。山を超えて旭川まで、あと一息だ。

石狩川を左手に、歩行者・自転車道路をひた走る。川は濁流のよう、ゴツゴツした岩が印象的だ。岩の上に白いサギが一羽。R12に復帰するが、サイクリングロードがあるし、下りに入ったのでラクチン。途中、バッタの大群に追われる。お、対向からオッサンチャリダーが。この先は上り、頑張れよ〜。
旭川まで12kmの標識。少し進むとR12へ合流。信号で停まっている2台のキャンピングカーがクラクションくれたので俺も手で挨拶。ぐぉっまた上り坂になってるし!しかしこれがラストだった。眼下に旭川の町並みが見えてきた!

坂道を下り始める。今日の風呂は高砂温泉の予定。「高砂台入り口」という看板があったが、無視して下る。お、右サイドにチャリダーが。手を振って挨拶。「高砂温泉入り口」の看板。ここだな。住宅街の狭い路地を入って行くと・・・ぐぬぅうぉぉぉ〜超超超超超すんげぇ急斜面!史上最大の上り坂!!体感傾斜70°。まぁ一日走り続けたんだから、ここまできたら「疲れついで」。気合で上り始める。坂道の途中、赤いGTO洗ってる場合じゃねぇ!まさに天にも届かんばかりに上り切り、突き当たりのT字路を右へ。少し先を左へ回るとホテルが・・・いやここじゃない。そのまま直進して右折してまた上り坂。またしてもすんげぇぇ急勾配!執念で登りきる。その先を左折、ラブホ街を抜けて進んで行くとやっとあった、高砂温泉。 なんか店員は愛想悪いし。ジュース高いし。でも風呂は広いし種類も多いしかなりGOOD!シャワーは使いづらくてBAD!酸素風呂はチクチク。オゾン風呂は冷たい熱さ。漢方風呂は長湯すると局部がヒリヒリと痛い。高周波電磁波風呂はなんかヤバそう(病気が再発したりとか?)なのでパス。屋上の露天風呂は真っ赤なマグマ風呂。東北から取り寄せてるとか。別府から取り寄せた地獄風呂は黄色。ラジューム温泉はなんかやたらとガキんちょ多し。旭川市を見下ろしながらソファで寝るとヒンヤリとした空気が疲れきった身体から熱気を取り除いてくれる。室内プールもあり、すべり台をやりたかったが大人は禁止(ったりめーだ)。かなりの長湯、気持ちよかったっぺ。

さて、帰りは超下り。ブレーキ掛けなかったら即死。いや、マジ冗談抜きで(笑)下ってる途中、ブレーキが壊れたりしないか心配だった。
R12へ戻る。もうすっかり普通の街中。交差点を過ぎ、橋を渡る。今日の宿泊予定場所・ライダーハウス「バイク村」を探す。線路をくぐり、左へは曲がらず直進。スーパーのとこを左折。川を渡ったとこらへんにあるはず。・・・見つからない。タクシーの運ちゃんに尋ねるも
運ちゃん:「バイク村ってのはこの辺にはねぇなぁ」
う〜ん、R40へ出てみる。左へボチボチ進むと・・・あった!ってつぶれてるし!!ダメだこりゃ。仕方ない、道の駅で寝るか。川を渡って戻り、R40の起点となっているロータリーを過ぎ、R237へ。川を渡って左折すると、道の駅へ到着。24Hではないっぽいが、まぁなんとかなるだろう。
建物の中では車の展示会やっている。売店とかはもう終了してるみたいなので、通りに出てそば屋「花??どんそば」で夕飯。道の駅は20:00で閉鎖らしいが、それまでは休憩ルームで日記でも書いてるか。ってもう閉め始めてるし!まだ俺様が中にいるんですけど・・・?さて、寝る場所を探してウロウロと怪しく歩き回り・・・。やはり屋根がある建物で夜中も入れるのはトイレだけだな。ここで寝るのもいやなので、隣の旭川アリーナ?の外階段を登ったとこ、2階の入り口前で寝ることに。もちろんもう締め切られているので人が来ることもないし。街灯が眩しいが、リュックで光を遮ればOK。トラックの音がウザイが、人が通らないのはGOOD。夜中に何者かに襲われたときに反撃できるよう、枕元に自転車の空気入れを置いて、寝袋に入る。

長っげぇ一日だった。前日夜〜今日一日、睡眠時間3時間でトータル260km走った。さすがに疲れ・眠気ともピークに。横になったのは20:00頃だったろうか、ソッコーで寝入った。


8日目
旭川市(道の駅「あさひかわ」)
→中頓別町(道の駅「ピンネシリ」)
2003年09月01日(金)
走行距離167km
最高標高273m(塩狩峠)
目が覚めると5:00。昨晩はさすがに爆睡だった。寒さで寝袋から出られず、二度寝。起きると6:30。行かないと。カロリーメイトを食べて下に降り、トイレで着替えて出発。昨日の道を市街地に向けて少し戻り、川を渡ってロータリーからR40へ入る。そこでついに出た!

「稚内 250km」

やっとゴールが見えた・・・!!

R40を直進。通勤途中の郵便局員(・・・ではないと思うけど)と多数すれ違う。コンビニには寄らずに進む。すぐに市街地からは外れ、両サイド田畑が広がる。比布トンネルは右サイドへ。トンネルを抜けると景色が拓ける。比布町のセブンで朝飯買い、少し進んだとこの自販機の前で食う。
その先、R40は大きく左へカーブ、塩狩峠へ向う。周囲の植生はいつのまにか美しい白樺になっていた。だいぶ北まで来たことを実感。峠は一気に登る直線道路。ここまで辿り着いた今の俺にとっては余裕だった。峠を越え、一気に下る。ライダーが追い抜き様に手で合図をしてくれる。左サイドへ移り、峠を下りきると、和寒。チャリダー1人とすれ違う。直進して剣淵を通過。士別市街地では道路脇の自販機で休憩。その後また周囲は拓け、R40は大きく右へカーブし直線が続く。標識が見えてきた。よし、もう名寄・・・じゃない!多寄だ。大変紛らわしい。風連でも休憩、売店でソフトクリームを売っており、涎が出るほど食べたかったが、我慢。名寄バイパスはチャリでは通れないので、外れて農道へ。農道の入り口は誤って通り過ぎそうだったが、セブン&シェル石油で辛うじて気付く。ちなみに名寄バイパスは地図とは異なり美深方面まで延長されていた。


<写真1>天塩川。この川が見えたらいよいよ道北だ。

農道に入ったらラクチンだ。天塩川を渡ると、何やら小学生たちが実習を行っていた。前方から来たハーレー2人組みが通り過ぎざまに合図をくれる。天気が良く、周辺のシラカバ林がキレイだ。農道の突き当たりT字路を右折、すぐに左折してR40へ復帰する。

その先はちょっとした登り坂。峠付近の廃墟となっている宿の前の自販機の前で休憩。異様にエロ本販売機が多いのが気になる。マップでは近くに見事なヒマワリ畑があるらしかったが、国道からは見えなかった。智恵文川の辺りから下りに入る。下りきって交差点を左折。交差点に小学校があったが・・・校舎がスゴイね。テレビとかでは見たことあるけど、いわゆる田舎の学校だ。

対向車線にチャリダーが。お、女の子だ!スゲー。しかもパツキンに日焼けした顔にドピンクのTシャツとけっこうギャル系だった。こんな珍しい人もいるんだね。お互い手を振って挨拶。少し進んで自販機で休憩してると、また1人、対向車線をチャリダーが通過。さすがチャリダーの聖地・北海道、密度が濃い。
美深。周囲に何もない直線道路をひたすら進む。ちょい疲れてきたところで、やっと道の駅「びふか」。昼飯に売店でかけうどんを食べる。売店のおばちゃんといろいろおしゃべりをし、最後にかぼちゃ饅頭をサービスしてくれた。駐車場にはチャリダーのチャリが置いてあったが、姿は見えず。

その後も直線道路が続く。その間、天塩川を何度も渡る。実に大きな川だ。最上川もすごかったが、この川はまた違う雰囲気を持っている。北海道だからだろうか、何か不思議なイメージだ。 恩根内から先はup/downがひたすら繰り返され、キツイ。長い登り坂の峠の直前、向こうから2人のチャリダーが同じように峠を越えて来る。お互いに声を掛け合う。
「頑張ってください」「うす!」
いや、ホント長い登り坂だった。その直後、今度は3人組みのチャリダー。3人それぞれに挨拶をする律儀な俺。ここまで来ると通過していくライダーも全員手を振って行ってくれる。旅を愛する者同士、言葉はいらない。


<写真2>周囲は白樺が多くなってくる。非日常感タップリでGOOD。

あまりにup/downが続き、たまらず路肩に座り込んで休憩。歩道すらない場所だったけど、ずっと山の中で休憩する場所もなかったからね。「天塩川温泉」の看板の前でも少し休憩。
咲来まできて、やっと少し街っぽくなる。ここでも自販機で休憩。道路工事で片側通行となっている場所もあった。up/downは緩やかになったが、その先も長い長い。音威子府の道の駅まで、非常に長く感じられた。音威子府はいちおう街っぽい雰囲気にはなっていた。道の駅では「原チャラー」2名と少し話し、ソフトクリームでエナジーチャージし、標識マグネットを購入。この先、峠越えがあるので20分以上休憩を取ってから再出発。

R40を右に逸れ、R275へ。一気に人気がなくなる。車もほとんど通らず、原生林の中へ突っ込んで行くような道路だ。両サイドにはシラカバの森が広がる。峠越えと言っても全然登りという感じではないし、前方に見えている山も低い。スイスイ進む。緩やかに長く登ったその先は下り?なんだか上ってるのか下ってるのかわからん。向かい風のせいか、4速でもキツく感じられる。車が全くというほど通らず、ほんと独りっきりで、コワイくらいだ。途中、路肩に停まって休憩、来た道を振り返ると、けっこう上ってるじゃん。その先は急に勾配がキツくなった。後方から来たライダー3人がサインをくれる。天北峠まで、ラストはさすがに立ち漕ぎになったが、クリアー!これで今回の道程の峠は最後だ。下りはスゲー急。しかも直線。こっちから上ったら大変だっただろうな。道路沿いに小頓別小・中学校、こんな山の中に学校か。。。急な下り坂はこの辺りで終了。開けた山道が続く。う〜ん、北海道だねぇ〜。道路わきには柵もなしに牛や馬がいるし。「牛の横断注意」の標識もあるし。

峠を越えて道の駅まで僅か10数kmの下り坂を下るだけ、と思ってたが例によって一日のラストは1kmが恐ろしく長く感じられてくるもの。電光標識で「道の駅・6.4km」、う〜ん、あと大学ループ1周程度の距離なのに、長げぇ。にしても今日はこんな山中で野宿かぁ。でも、コレを求めてココまで来たんだよな。
ひたすら走る。あと2km、ラストスパート。お、敏音知小・・・てことは・・・着いた!道の駅「ピンネシリ」。目の前は温泉だし、コインランドリーもあるし、今日の野宿は心配なさそうだ。とりあえずピンネシリ温泉へ直行し、一っ風呂浴びる。当然、客は少なく貸切状態!その後、食道でハンバーグライスを注文・・・しようと思ったら17:00からしか受付られないって言うのでしばらく待つ。ここは店員も客も親切な人ばかりでした。メシを食べた後は、風呂で一緒になった近所のじーさんと座敷で長々と話す。

じーさん:「こんな山奥まで1人で自転車で来るなんて度胸あるねぇ」

まぁ言われてみれば。食堂の黄色いバンダナのおばちゃんは菓子パンを持ってきてくれた。更に、野宿するなら目の前のバス停の小屋が良いとアドバイスをくれる。9時過ぎたらバス停で乗り降りする人はまずいないから、とのこと。21:00まで、座敷でお茶飲み放題で日記を書いて待つ。

さて、弊店時間になったので、おばちゃんにお礼を言ってバス停へ。おぉ確かに野宿に最適。完全に密室だし、灯りもあるし。俺のチャリダー旅行史上最高級の寝床かも?


9日目
中頓別町(道の駅「ピンネシリ」)
→稚内市(JR稚内駅)
2003年09月02日(金)
走行距離120km
最高標高
バス停待合所は快適に眠れた。5:30起き。道の駅で歯磨き等を済ませ、6:00出発。ずっと下り&車が全然通らないのでラクチン。朝日に映える敏音知岳を右手にぐるっと回る。中頓別のセイコーマートで朝飯を買い、向かいの神社か何かの鐘の下で食べる。ちなみに北海道の特に道北ではコンビニといえばセイコーマートでした。その後も下りオンリー。トンネルは狭かったので後方車をやり過ごしてから進入。トンネルを抜けると、前方に小動物の姿が。リスかネズミか。藪の中に隠れてしまった。その直後、キツネ!?いや、ただのだ。何故こんな山奥に・・・?下頓別までくるとかなり平坦になってきた。まさに原野が広がっている。宇津内川に沿って道が走る。この川、キレイだ。


<写真1>出発直後、朝日に映える敏音知山。敏音知=ピンネシリと読みます。最北端を目指し、ラストライド!

<写真2>宗谷地方の原野。こういった川には幻の魚イトウも生息しているのだろうか?

農業試験所なるものの前を通過、ほぼ平坦。登校中の小学生の集団とすれ違い、突き当りを右折。今度はジャージ姿の中学生の集団。少し先を左折、ここから北上開始だ。海辺まで下ってきたはずだが、まだ海は見えていない。道路からすぐ近くにクッチャロ湖があるようだったが、見えなかった。宗谷岬まであと60kmの標識。海沿いの道はup/down&10時の方向からの強風でキツ。浅茅野の自販機で休憩しながらトラックの運ちゃんと話す。道路脇に小さな湿原がいたるところに見られる。浜猿払まできてようやく海が見えた。オホーツク海である。 そしてすげー向かい風!景色見ている余裕なし。道の駅「さるふつ」で小休止。売店で特産バター買いたかったが荷物を増やすのもなんなんでパス。QOO(ヨーグルト味)を店内の椅子に座って飲む。ここから先は意外に民家が多かった。小さな川をいくつか渡るが、よどんでほとんど流れはなし。東浦地区。対向からきたじーさんチャリダーとすれ違う。
じーさん「元気え〜の〜」
正面に急勾配の道が見え始めた。・・・マジで?ここまで来たらイヤでも登らにゃ。ラスボスのつもりで登坂開始。登ってもなかなか下りにならず、その先も高高度を走りながら頻繁にup/downが繰り返される。ここまでくるとほとんど全てのバイクが通り過ぎ様に手を振ってくれる。ありがたいねぇ。チョンマゲチャリダーともすれ違う。周囲は木がなく乾燥した草原が広がっており、遮るものがないため風は一段と強くなる。上り坂+向かい風。最後の最後まで俺を苦しめるのか。長い下り坂に入るとついに前方の視界が開けてきた。目の前に灯台のある岬がせり出している。あの向こうだな。草だけの丘陵を左手にその下を通過。車もほとんど通らず。左手に丘陵があるので多少風が止んだが、それも一時。すぐまた強風に晒される。あと4km。大岬小前を通過。周囲はいきなり漁村の雰囲気が漂い始めた。ここへ来ていきなりアスファルトが凸凹に。頼むからパンクするなよ〜。また1人チャリダーとすれ違う。最北端のGSの前を通過、そして・・・

宗谷岬、到着!!


<写真3>日本最北端の地・宗谷岬へ到着。日本国内ではこれ以上先はありません。

時刻は11:25。日本最北端の地である。さすがにここはバス、バイクともに多かった。日本最北端の石碑の左手には間宮林蔵の像が。ここから海の向こうに樺太が見えるらしいのだが、この日は晴れてはいたが霞んでおり残念ながら見えなかった。石碑の前で写真を撮ってもらおうと思ったが、当然ながら順番待ち。その間に友人にメール入れたりして待つ。やっと順番が回ってきたので俺の前に割り込んできやがった観光バスのガイドさんにカメラをたのむ。石碑の上に自転車持って立とうとしたが意外に幅が狭くてフラついて、周囲から「ガンバレ〜」と拍手が起きた(笑)それから、右手にある土産物屋「柏屋」で「最北端到達の証明書」というただの紙切れを数百円払って買わされる。ちなみにここは日本最北端の「家」でもある(そう書いた看板が出ていた)。駐車場と道を挟んだ向かいにある日本最北端の「食堂」で宗谷チャーハンを食べ、となりの売店でソフトクリームを食べたりしてしばしの休憩。

さて、もう一度じっくり景色を眺めてから、宗谷岬を後にする。


ブワォっ!!すんげぇ向かい風!!どうなってやがる。4速でもキツイので2速に落として進む。少し行ったところで海辺に「間宮林蔵出譚の碑」なるものがあったが、立ち寄ってる余裕なし。宗谷小・中学校の前を通過、田舎な学校かと思ったら結構きれいだった。あまりの風のキツさに、すぐに休憩をとるハメに。歩道で停まってると、対向車線を走ってきたアメリカンバイクのオッサンが合図をくれる。 セイコーマートの前でチャリダーがメシ食ってる。
俺:「この風キツいな!」
宗谷漁港の前をトロトロと進む。魚網を干している中年夫婦の姿も。釣り人の姿も多し。釣竿の数が異様に多いし。それにしても辛い風だ。対向車線に1人のチャリダーが。いいな〜、あっちは超追い風だぜ。
メクマ。って地名だったのね。なんか見たことのない背の低い木?草?が群生している。うおっ!セイコーマートの前にいたチャリダーに抜かれた!!
チャリダー:「うす、お先っす!」
クソ、速ええ!俺も4速だ!!・・・でも次第に遠のいて行く後姿。歩道工事されている箇所があり、車道におりて飛ばす。
左手のフェンスの無効は稚内空港、小さいながらもジェット機が見える。路肩にバイクを停めて空港を眺めている3人のライダー。うち1人、ドロボーマスクした人が「頑張って」と声を掛けてくれる。右手には半島が。樺太かと思ってたけど、あれは野寒布岬。その前にある小さな町を越えれば終点だ。このあたりまで来るともう普通の街。
左サイドは歩道工事していたため、やむなく右サイドの狭っちい歩道を走行。2人のチャリダーとすれ違うが、彼ら高校生?でももう夏休み終わってるよな?日曜でもないし・・・曜日感覚がわからなくなってる。歩道が広がり走りやすくなり、ついに昨日逸れたR40へ復帰。稚内駅方面へ右折。そろそろ金下ろそうかと銀行を探してキョロキョロしながら走ってたのでちょい危険消防署前を更に右折、何故なら直進は上り坂だったから。この期に及んで誰が坂道登るか!。線路をくぐると、まもなく稚内駅前に出る。日本最北端の駅である。

ここまで、だな。やっとこさ自転車を降りる。

駅手前から港へ向かって踏み切り渡り、「ポートサービスセンター」へ。ここにシャワーがあるらしい情報を掴んでいたので入ってみる。シャワーは10分100円で使えた。受付のオッサンが丁寧に説明してくれたが、俺みたいな旅行者が多くて慣れてんだろうな。港の前にはおあつらえ向きに日通があった。ココでチャリを預けて送ってもらうことに。ただし受付のヤローが電話中でかなり待たされた。そこから駅へ向かってトコトコ歩く。途中の北洋銀行で金を下ろし、セイコーマートで飯を買う。駅前でダベってると、さきほど競走になったチャリダーとまた再会して少しおしゃべり。彼は大学の自転車部で、青森まで部員たちと来てそこで解散して単独北海道へ来たらしい。ここから更に野寒布岬の先にある温泉まで向かうと。いやはや、元気なこった。

今日中に苫小牧まで戻れそうだったので切符を買う。16:53発「スーパー宗谷」で札幌へ。電車が走り出したとこでビールを。。。夕日に染まるサロベツ原野や天塩川をボーっと眺めていたが、そのうちあたりは闇に包まれる。札幌で乗り換えて青森行き急行「はまなす」で苫小牧へ。急行券が別途必要だったらしく、車内で金を取られる。稚内の駅員、最初に言っとけよ。

こうして苫小牧へ戻ってきたのはその日の深夜。。。



<総括>


◆行程茨城県つくば市(大学宿舎)
 → 北海道稚内市 宗谷岬
◆期間9日間
◆走行距離1,250km

今にして思えば、せっかくだから稚内で一泊していけばよかった。フェリーは翌日の夕方なので、 翌朝に稚内を発てば十分間に合った。そのほうが電車からの景色も楽しめただろうに、もったいない。 苫小牧に着いたのは深夜。駅の通路で野宿するが、他にも何人か旅人が寝てたので安心。 寒さで眼が覚め、翌朝早くに苫小牧のフェリー乗り場へ。あとは夕方まで一日中ターミナルのソファの上で寝て過ごした。

この頃は日々15kmのマラソンをやっていたため、体力的には不安は無かった。とはいえ、腸閉塞の不安は常に付きまとっていた。 自分が膠原病であることは既に忘れさられていた。病気だからといって疲れやすいとか、身体の一部が痛いとか、ダルいとか、一切なかったので。 むしろ、20代前半の若かりし頃のチャリ旅行に比べたら、粘り強さは増していた。もちろんプレドニンは毎朝飲んでいたが。

本来は宗谷岬到着後は引き返して道東へ向かい、摩周湖などを回りながら苫小牧まで自走する計画だった。 しかし予想外の困難で大幅にスケジュールが遅れ、道東は割愛せざるを得なくなった。帰りのフェリーも予約してしまってあったので。 しかしこの時期なら客はガラガラで予約しなくても余裕で乗れた。予約しとかなきゃよかったぜ。とはいえバイトもあったので 長居はできなかったが。 予定の行程を全て回るにはあと2日必要だった。結局、4日目の大雨での足踏み、それと青森フェリーターミナルでの1日足止めが大きく響いた。
今回、一番印象に残ったのは最後に野宿したピンネシリ。 自分の思い描いていた北海道のイメージ通りの場所でした。民家があるとは言え、大自然の真っ只中って感じ。 あと食堂のおばちゃんも優しかったし。
自転車旅行するといつも思うのだが、一番印象に残るのは最終目的地よりも、その道中のいずこか。それも観光スポットとかじゃなくて何気ない場所であることが多い。これが車やバイクだったら道中なんて記憶に残らないんじゃないかな。これもまたチャリ旅行の魅力。

おそらく人生で最後になるであろう「長〜い夏休み」。若干の心残りはあるものの、一つ目標を達成しました。
闘病日記へ戻る  一覧へ戻る