大学4年が終わり、大学院が始まる前の春休み中のこと。当時俺はアルバイトで家庭教師(以下、カテキョー)をやっており、生徒を5人持っていた。1週間でカテキョー7回・・・要するに毎日です。大学入学当初から学費・生活費は全てサラリーマン時代の貯金とアルバイト代で賄っていたため、家賃の安い大学宿舎に住み、また維持費のかかる車は持たず移動はバイクとチャリのみ。
そんな生活をしていた頃のこと・・・
<発病一週間前>
龍ヶ崎(片道35km)へカテキョーに行く日。雨の中、カッパ着てバイクで龍ヶ崎の市街地を走っていると、突然バイクのクラッチワイヤーが切れやがった。歩道に乗り上げ、雨の中途方にくれていると、車で通りかかったカップルが、
女性:「大丈夫ですか?」
男性:「車に工具積んであるから貸そうか?」
と声を掛けてきてくれた。なんて親切な人達だろう。でも、新しいワイヤーがなけりゃ直しようもないので、
せっかくだがお礼を言って断った。生徒の家まであと少しであり、
また近くにバイク屋があることを知っていたのでバイクを押して行くことにする。
400CCのバイク(注:重さ約200kg)を雨の中、カッパ&厚着で汗ダクになりながら1kmほど押し歩く。
生徒のご家庭に遅れる旨を断り入れて、カテキョー開始前に近くのバイク屋へ持っていく。
帰りは生徒のおとーさんが持っている100CCのスクーター貸してもらい、乗って帰った。
数日後、借りたスクーターを走らせているとチェーンベルトが切れやがった。幸い学生宿舎の近くだった。大学近くのバイク屋へ押して持っていく。スクーター自体が古く、部品が錆び付いているところもあり、簡単には直らないと言う。直るにしてもけっこうな金額がかかるようだ。
守谷へカテキョーに行く日。もう自転車で行くしかない。まぁチャリダーの俺にとって、どうってことないんだけど。片道30kmだから1.5時間あれば余裕かと思ったが、道が悪く、夜間であることもあり思うように進まない。地図を見て最短と思われるルートを選んだのだが、距離よりも走りやすさを重視すべきだった。小貝川の土手を走るところは、もう最悪!歩道も路側帯もないし、車はひっきりなしに飛ばして行くし。なので、後方から車が来たら一旦路肩に寄って停止し、やり過ごす。R294に出るまで死ぬ思いだった。これは大失敗。結局、谷和原・守谷インター辺りで、このままのペースでは間に合わないことに気づき、最後は6速超ダッシュロングスパートでギリギリセーフ。夜間だし慣れない道だったので今考えるとあぶにゃかった。30kmを1.5時間ってのは、俺のチャリのペースが20km/hだからなんだけど、それは昼間、走りやすい道をそこそこのスピードで飛ばし続けた場合の話だから、余裕で・・・ってのは間違いだな。しかも運動不足なんだし。
この日は俺も生徒もやけに辛抱強く、通常20:00〜22:00のところ、なんと0:00までやった。規定時間の2倍。それからチャリで帰ったわけだから、宿舎に着いたのはAM2:00。帰りは同じ道は通りたくなかったので、少し遠回りだが伊奈町のほうを通って帰る。真っ暗な道が多くてさすがにちょっと怖かった。途中、寒さに耐えられず、コンビニに寄った。
石下へカテキョーに行く日。もう自転車しか残されてないのに、日中ずっと雨。あぁ・・どうしよう。頼むから「カッパ着てチャリ」ってのだけはカンベンしてくれ。3月のまだ寒い時期とはいえ、カテキョー先に着く頃には汗ダクになっちまうよ。一日中、不安な気持ちで過ごす。
が、夕方奇跡的に雨が止む。神様、ありがとう・・・。ここは片道17kmで道も平坦でずっと歩道があり、ラクラク。ちょうどいい運動ってとこか。
とりあえずバイクはワイヤーだけ直してもらい、一旦引き取る。ただ、タイヤやブレーキパッドも交換時期だったので、この際と思い別のチェーン店のバイク屋へ後日持っていくことにした。
<発病前日>
バイクを修理に出す日。バイクを購入したチェーン店が藤代にあり、また今日行くカテキョー2件がそこから比較的近いため、バイクを修理してもらってる間にカテキョーへ行き、帰りにバイクを引き取ることにした。
朝9時頃にバイクに乗って大学宿舎を出発。
30km先の藤代のバイク屋へ行き、修理に出す。バイク屋がちょうど多忙なときだったので、修理が終わるのはその日の夕方以降になるらしい。ここでヘルメットも一緒に預かってもらい、電車に乗るため、藤代駅へ2kmほど歩く。
常磐線で「JR藤代駅」→「JR取手駅」へ移動。
常総線で「取手駅」→「守谷駅」へ移動。田舎の単線だ。
守谷駅から生徒宅まで2kmほど歩く。俺が歩いて来たことに驚いていたので、事情を説明。
2時間のカテキョーが終わり、帰りは守谷駅まで車で送ってもらう。
常総線で「守谷駅」→「取手駅」へ戻る。
常磐線で「JR取手駅」→「JR佐貫駅」へ移動。
龍ヶ崎線で「佐貫駅」→「龍ヶ崎駅」へ移動。
龍ヶ崎線は「佐貫」「入地」「龍ヶ崎」の3駅しかない超ドローカル線。まさかこの電車に乗る日がくるとは思わなかった。
次のカテキョーの時間は17:00〜19:00だったが、早く着きすぎたので龍ヶ崎駅の周辺で時間をつぶす
・・・つぶす場所がないので、駅の待合所でボーっと時間が過ぎるのを待つ。帰りの電車の時間は・・・バイク屋が20時閉店なので、19時ちょいのやつに乗るしかない。1時間に1〜2本しかないので、それを逃すと20時に間に合わない。
龍ヶ崎駅から生徒宅まで1km程歩く。龍ヶ崎は「田舎の繁華街」ってカンジの街だ。
カテキョー終了時刻が本来19時だったのだが、それでは電車に間に合わないのでさりげなく15分か20分くらい早めに終わって(早すぎだろ!)龍ヶ崎駅まで1km程走る。今考えたら開始時間を30分でも早めてもらえば済んだことなんだけど。帰り際に、生徒の親が夕飯の弁当を作ってくれてリュックに入れてあったので、重い。更にバイク乗るのでジャンバー等厚着をしていたため、4月のまだ寒い時期にもかかわらず汗ダクになる。なんとか19時の電車に間に合った。龍ヶ崎線で「龍ヶ崎駅」→「佐貫駅」へ戻る。
常磐線で「JR佐貫駅」→「JR藤代駅」へ移動。
藤代駅からバイク屋まで2kmくらい走る。が、途中で間に合うことを確信したので歩く。閉店10分前、バイク屋到着。
バイクを受け取る。
・・・長い一日だった。ホットした瞬間。
バイクで大学宿舎まで30km。帰り着いたのは夜9:00過ぎだっただろうか。
帰り際にもらった弁当を部屋で食べ、いつも通り、ベッドに入った・・・・・
立て続けにバイクが故障したおかげで、えらい強行軍の日々が続いた。体力的にキツくても計画通りに物事が進んでるうちは平気だし、バイトが毎日で時間的にキツイってのも今に始まったことではない。が、予期せぬトラブルで予定通りに進まなくなるってのが俺にとっては大きなストレスになるようだ。
上記の肉体的・精神的ストレスに加えて・・・
金銭的不安。3月に大学院入学金27万円+前期授業料25万円+宿舎費1年分17万円払って預金残額がほとんどなくなっていた。更に5月にはバイク車検で10万円弱払わにゃならんし。
そもそも宿舎に継続して入れるのが決まったのも3月に入ってからだった。入居者の特別枠に応募してあったのだが、もし選考に漏れたら今からアパート探さなきゃならないし、そうなるといろいろ手続きも出てくるし、引越し代も掛かるし、家賃も宿舎よりずっと高くなるし・・・。申請〜発表まで、不安な日が続く。入居者発表の掲示を見に行くときはほんとドキドキした。文字通り、生活がかかってるからね。結局、入れてもらえたからよかったけど。
そういや特別枠の申し込みに行ったら受付のおっちゃんが
事務員:「まいったなぁ。これ・・・裏話があるの知ってるでしょ?」
って困った表情を見せた。要するにカタチ上は掲示板に張り紙して募集してるけど、実際は公平に選抜するのではなく裏でコネか何かで動いてる、っていうようなニュアンスだったんだけど・・・。
知るかよ、んなこと!!だったら募集なんてすんなよ!!!
精神的苦痛。一年近く前に彼女と別れたショックが未だに癒えないでいた。膠原病はストレスが原因で発病するって説があるけど、もしそれが本当なら俺の発病の一番大きい原因は間違いなくコレだろうね。
・・・と、まぁ一度にいろいろきた結果、発病するってのは統計的にもかなり多いらいから、間違いなさそうな気がする。「無理をするのが当たり前」「健康が最大の取得」の俺だったが、ついに力尽きたってとこか。上記の集中ストレスだけでなく、この数年分のストレスの積み重ねも影響してるのか?ただストレスゼロの時期も長かったし、長期的なストレスが影響してるかどうかは不明。