チャリダー旅行記 −日帰り編−

火の国・熊本


1日目
阿蘇山中岳アタック
2005年06月18日(土)
走行距離80km
最高標高1,500m(阿蘇山)
仕事の研修で熊本県菊陽町に3週間滞在中のこと。前日にホテル近くの自転車屋で26インチのマウンテンバイクをレンタル。コンビニで地図を購入して準備万端。阿蘇中岳を登る前に遊水池2箇所に寄り道する予定だ。
当日朝7:00にホテル隣のヒライで朝食を摂り、7:30に出発。R57を東へ一直線。6kmほど先のローソンまでは夜マラソンで走っているコースなので問題なし。その先、緩やかな坂道を登って道の駅「大津」の前を通過。しばらく行くと歩道がなくなる。が、交通量が多く、更にup/downが多いという最悪パターン!このup/downは帰りがシンドそうだ。そのうち上りONLYになってくる。しかもかなり急勾配。振り返ると元来た方向の景色がかなり下に見える。
立野駅を過ぎ、「阿蘇窯元」のところで右折。R57を外れる。急に交通量が少なくなる。左右にカーブを繰り返しながら少し下り、その後長い直線道路。阿蘇長陽大橋を渡る。ここからまた上り坂。小山旅館を下に見る。その少し先で右に下る。突き当たりT字を左へ、バス!邪魔だ!道は更に細くなる。スゲー田舎だ。山道みたいなとこを抜けると県道に合流。道は狭いが車の通りも少なくてラクチン。『○○水源』という看板がそこかしこに見られはじめたので地図で現在位置を確認。第一目的地まではまだ10kmほどあった。交差点、右サイドの空き地に茶色い牛が柵もなく放たれていてビビる。

そうこうするうちに第一目的地『明神池』に到着。道路を外れて右へ入ると神社が。池はどこ?社の裏へまわり階段を下ると・・・あった。森の中、とは言っても周囲は住宅地。そのド真中に澄んだ水を湛える神秘の池が。水草、コイ、イトトンボ。小さな魚の群れはコイの稚魚だろうか?水を汲みに来ている人が3〜4名。コーラ飲みながらおっさんに聞いてみる。

俺:「ここの水、飲めるんですか?」
おっさん:「ったりめーよ。30箇所くらいある水源の中でココの水が一番美味いんだ。そんなもん(コーラ)飲んでる場合じゃないよ。」

柄杓ですくって飲んでみると、確かに普通の水とは違う。味は強いて言えば「甘い」になるのかな。


<写真1>明神池。住宅地の中にあるから余計に神秘的。

<写真2>白川水源。静岡県の柿田川泉水源池髣髴とさせる豊富な涌水量。ちなみに園内は撮影禁止(笑)

第二目的地『白川水源』はそこからすぐだった。ここは観光地といったカンジでごったがえしていた。土産物屋も多数出ている。天然石の店の前を通るとき激しい売り込みに合う。俺的には鉱石とか非常に興味があるんだけど、実はこのとき持ち合わせの金が2千円くらいしかなくて・・・諦めた。川にいる小魚はコイかアブラハヤか・・・。ソフトクリーム食べようか迷ったが・・・なんせ金が2千円しかなくて・・・却下。入場料100円。女性ばかりのツアー客の一団の後について中へ入る。ウホッ!これはキレイだ。柿田川にも負けない湧水地だ。キレイな水辺でしかみられない「カワトンボ」がヒラヒラ舞っている。そばにいた旅人の兄ちゃんに
「綺麗ですよ〜冷たいですよ〜」
としつこく話し掛けられる。あまりの水の綺麗さにカメラで写真を撮る。・・・後で気づいたが園内撮影禁止だった。だってツアー客のねーちゃんがケータイカメラで撮影してたからイイと思ったんだもん。帰りも天然石を売り込まれる。欲しいけど金が・・・パス。

さて、少し引き返し、R325へ乗るためにテキトーなとこで右折、坂道を登る。テキトーでOKだった。R325に突き当たり、T字を左へ。2人のオッサンチャリダーとすれ違い、びみょーな挨拶を交わす。阿蘇登山道入り口はすぐだった。交差点で道路の右サイドへ渡り、地図で確認。「温泉瑠璃」・・・ここだ。
Volcano ASOアタック開始!行くぜっ!!

・・・意外なほど車が少なかった、って言うかほとんど通らない。こりゃベストコンディションだ。最初はごくフツーの山道。杉林が多い。箱根なんかに比べたら傾斜も楽なもんだった。やはり勝負は森林限界を超えてからだ。木々がまばらになり、景色が開けてくる。右に大きく折れるところで前方に禿山が。夜峰山、停まって写真を撮る。ここからワインディングで一気に標高が上がっていく。さっきまで走っていた道がもう遥か下に見える。左サイドを走っていたが途中、景色を眺めようと右に寄ろうとしたが、後方から黒のセダンが来ていたのでやりすごそうと速度を落とす・・・がいつまでたっても通り過ぎないので振り返ったら、ソイツも景色見るために止まりやがった。南外輪山とカルデラの平地が眼前に広がる、良いスポットだ。


<写真3>ワインディングロードに差し掛かると標高が一気に上がる!さっきまで走っていた道はもう遥か下。

<写真4>勾配はこの通り、なかなかきつい。こういうところは最低速ギアでタラタラと進むに限る。

車はほとんど通らないので左斜線を思い切り走ることができる。お、小屋が見えてきた。休憩だ。ジュース飲みたいし。左手には広い草地があり牛が多数鼻垂れて放たれていた。小屋にはばーちゃんが3人。ジュースの販売機はないとのことで、お茶を1杯貰う。
俺:「牧場のほうには入れないんですか?」
婆A:「あぶねっがらやめでおげ」
婆B:「角でこう・・・っとやられたらてぇーへんだ」

牧場の入り口らしきとこへ廻ってみたが、閉鎖されていた。
再出発。だんだん道が険しくなる。路肩に石が崩れたような跡があるとこも。カーブを何度も曲がった後、直線に入る。後方からの車を確認しようと振り返った俺の目にチャリダーの姿が!クソッ!抜かれるっ!!
・・・まぁ競走するつもりもないが。
チャリダーA:「こんにちわ」
俺:「どうも〜」
チャリダーB:「こんにちわ〜」
俺:「コンニチワ」
よく見たら2人とも高校生か中学生くらいだった。スーツ、メット、フル装備。立ち漕ぎでグングン登っていく。2人の後を追ってトンネルに突入。・・・あ、俺のチャリ、ライトついてねぇ。ま、いいか。車走ってないし。とはいえトンネルの奥、明かりがほとんどないとこに差しかかるとほんとに真っ暗。勘で走るしかなく、さすがにちょっと怖かった。ないとは思うけど、もし段差とかあったら・・・。
後方から車がきたのでやり過ごすために端によって停止する。と思ったのに遅い!さっさと行け!やっと接近してきたと思ったら・・・。 チャリダー一人を伴走していた。車にもチャリが1台積まれている。この車の後を追ってトンネルを出る。

ウォっ!眩しいぜ!長い直線道路、さっきの車&チャリダーが前方に見えるが追いつけず。直線が終わり、急勾配のカーブが始まる手前で、左路肩のスペースで小休止。前方頭上の橋を見ると、さっきの2人組のチャリダーズがグングン登っているのが見えた。意外に離されてはいなかった。その先、右カーブ、そこから左へヘアピンカーブ。この景色、草津白根山にもあったよな〜。この辺りは急な坂道が続き、さすがにキツくなってきた。休憩が頻繁になってくる。が、それもまもなく終わる。急に傾斜が楽になる。周囲を遮るものもなくなってきて、頂上が近いこと物語る。ふと右前方を見ると煙が上がっている!あそこが火口か。近くに建物も見える。ゴールだ。突き当たり、T字を右へ。少し登って・・・
GOAL!!Mission complete!!!

駐車場の片隅にチャリを停めて、みやげ物屋でとりあえず休憩。ジュースとソフトクリームと土産を買う。ここから先、火口まではロープウェイか自動車で有料道路を走っていくことになる。ということでロープウェイの切符売り場へ・・・って運休中!?シンガポールからこんなんばっかやね。代わりのマイクロバスに乗り、発車時間が来るのを待つ。料金は往復で800円。最初、乗客が俺1人でヤバイ雰囲気(?)だったがあとから3人乗ってきた。バスの職員はなんかみんなチャラチャラしてやがんな。10分遅れでやっと出発。有料道路のゲートを通過してすぐに左へ曲がり火口を目指す・・・って歩いてる人いるじゃんか!&火口もほんの目の前、1kmもなし!!アホか、このボッタくりが!
火口付近はさすがに観光客が多かった。バスを降りると火山ガスのニオイでむせる。石造りのヘンな東屋みたいなのがたくさんあるが・・・あれは突然噴火したときの緊急避難所なんだろうな。入り口が全て火口と逆向きになってるし。


<写真5>標高1,520m、阿蘇山の火口。「地球は生きている」と思わずにはいられない。

<写真6>生き物の気配が微塵も感じられない、一面灰色の世界。

・・・スゴイ。生きている
火口の底から白い煙が噴き上げ、周囲にはそこかしこに硫黄の塊が。別の方向から見ると地底から黒い泡が噴出しているのが見える。ゴーゴーという音が絶え間なく鳴り続けている。噴煙の形が刻々と変わっていくため、1日見ていても飽きなさそうな光景だ。周辺には出店がいくつか出ていた。無人の店もある。俺はここでマグマと硫黄の塊を買う。計300円。
周囲の岩肌もすごい。溶岩が固まってできた岩だろうか、うねった波のような紋様の岩肌を見ながら火口に沿って右手へ歩く。岩と砂の砂漠だ。木道の上を歩いて行けるとこまで行ってみた。静寂に包まれる。生物の気配が無い灰色の世界が広がり、距離感もなくなる。だだっ広い砂地の上に直径70cmくらいの岩が1個だけポツンとあったが・・・噴火するとあんなデカイ岩まで空から降ってくるのだろうか?
帰りはマイクロバスを使わず歩いて下る。

さて、帰るか。登ってきた道とは別の道、県道111を下って行く。しばらく走ると左手に草千里浜が。右側のみやげ物屋にチャリを停めて降りてみる。体験乗馬もあった。やってみたかったが、なんせ金が・・・。
広大な草地が広がる・・・意外と狭かった。
奥へ進むと雨水でできた池が。ぬかるんでいて水際までは近づけなかった。魚なんていないんだろうが、黒くて小さな蛙がたくさんいた。

そこから先は少しだけ上りがあったが、すぐに当然下りONLY、ジェットコースター!カーブにさしかかると車は速度を落とすためチャリのほうが速い!よって車を煽ることも可能!
県道111から左折して298へ。道がグッと細くなる。だいぶ標高も下がり、民家も見られるようになって来る。でかい交差点を右折、その後の分かれ道は最初間違って右に行ってしまったが、右折ポイントはもう少し先。九州東海大学という、どこにあるんだかわからない名前の大学の近くを通り、R57への抜け道を探す。車1台も通れないほどの細い道を発見。この道だ。周囲の木々が道にせり出してるし。マジで車は通れないな。

川を渡り、R57へ復帰。この辺りに数鹿流ヶ滝というでかい滝があるハズなのだが・・・どこだかよく分からなかったのでパス。あとはホテルまでR57を一直線!
来るとき通った「阿蘇窯元」の交差点。この交差点わきにある日帰り温泉に入る。客も少なく貸切状態だったのでGOOD!!アイスを食べてENERGY CHARGEして再出発。あとは一部を除いて基本的に下りばかりなのでラクチンだ。途中、昼飯兼夕飯でうなぎを食べて帰った。

今回は僅か半日の旅程だったが、美しい水源に迫力の火口と、見ごたえのあるものだった。



一覧へ戻る